第17回医療体験セミナーを開催いたしました! NEW Release!!
7月19日(土)に高校生24名を迎えて第17回医療体験セミナーを開催いたしました。今回は、文部科学省の科学研究費「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」の助成を受けて開催いたしました。たくさんのお申し込みをいただき、誠にありがとうございました。
プログラムは「多職種間連携の重要性を体感してもらうためのチーム医療」という大きなテーマを設定しました。体験してもらうのは救急室、または手術室の2領域のうちどちらかで、「救急室での一連の救命医療」と「手術室での一連の手術手技」をチームで協力して行い、それに必要な手技の習得も行う、という2段構成での実施です。
一連の流れで医療体験してもらうのは初めての試みでしたが、参加者の皆さんから満足度の高い評価をいただくことができました。セミナーの様子をお伝えいたします。
1.開会式
研究代表者の折田創先生より、「これからはさらに看護師さんや技師さんが現場でできる医療が増え、ますますチーム医療でのコミュニケーションが重要になってくる。医療シミュレーションの強みの一つは、症例を仮定してチームでトレーニングできること。実際だと失敗できないことも事前に皆で確認し合える。緊張感もあるが、それも含めて今日はその体験をしてほしい。」とのご挨拶がありました。
続いて、本日の手術室のシナリオである虫垂切除手術について、どんな症状でどのような治療法があるかの講義と、救急でのシナリオにある心肺停止の患者さんを前に救命するためにどのような心掛けでいるか、助かるタイムリミットや必ず行う手技について等の講義が行われました。
2.体験実習 救急室と手術室の2つに分かれて行いました。
■救急室
【初期対応・BLS・AED操作/救急救命士・医師】
【除細動/医師】
【ルート確保/看護師】
【気管挿管・挿管介助/医師・看護師】
■手術室
【術衣着用、滅菌手袋着脱、滅菌物の取り扱い】
【ルート確保】
【気管挿管・挿管介助】
【皮膚縫合】
【電気メス(ポート作成、腫瘍摘出)】
【VR手術(虫垂切除術)】
3.デモンストレーション見学/チーム作戦会議/練習タイム
4.コンペティション
1チーム6名で職種は3種。6つの役割のあるシナリオにてチームでの蘇生、または手術を行います。救急のシナリオは「心停止の人の一次救命、搬送、救急室での二次救命」。医師、看護師、救急救命士に分かれ、その中でも担当する役割を決めます。手術では「鎮静、麻酔導入からポート作成、VRでの切除、閉創」までの腹腔鏡下虫垂切除術を麻酔医、外科医、看護師(器械出し、外回り)に分かれて行いました。役割分担後は、1チーム15分の練習時間に流れを確認。声掛けや動きの練習もしながら本番を迎えます。
【手術室コンペティション】
【救急室コンペティション】
コンペティションは全員で見合いました。評価者の先生たちが見守る中、自分の役割を果たすために全員が一生懸命取り組んでおり、素晴らしいチーム医療を見ることができました。
5.閉会式
コンペティションの結果発表。評価項目に沿って採点された得点の高かったチームが発表されました。高い評価となったポイントは指示出しや復唱ができていたか、手技を完遂するためにお互いに協力していたかなどのチームワークでした。
また、救急室、手術室から1名ずつMVPが発表されました。お二人には感想をいただきましたが「医師になりたいと思います!」「参加して受験勉強へのモチベーションが上がりました。」との感想をいただきました。
長い時間のご参加、お疲れさまでした。この体験を通して医療に関心をもっていただき、今後の進路選択に生かしてただけましたら幸いです。
ご協力ありがとうございました
北出真理先生(産婦人科教授)、折田創先生(研究代表者/食道・胃外科)、村上圭祐先生、熊谷麻子先生(以上、産婦人科)
門田勝彦先生、間所俊介先生、小菅顕大先生、桑田力丸先生、津下詩帆先生、菅原悠斗先生、白柳由実先生(以上、救急科)
梅野佑紀さん(看護部1号館手術室)、増田望さん(看護部救急PCセンター)、藤盛鐘子さん(看護師/治験センター)
高橋友子さん(看護師/シミュレーションセンター)
高木政志さん(M6)、赤﨑惠子さん、永堀健太さん、西谷優那さん、伊藤由衣さん、二宮まりなさん、山梨真拓さん(以上、M4)、福田幸純さん、木村研さん、石井菜々子さん、六笠花保里さん(以上、M3)、林成龍さん、平山大徳さん(以上M2)
志水、三木田(事務局)