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【G1-消化器・外科一般授業レポート】シミュレーションセンターオリエンテーション

9月27日(月)に今年度のシミュレーションセンターオリエンテーションを行いました。G1-消化器・外科一般の授業の一環として、シミュレーションセンターの利用方法や所有機器について知ってもらうことを目的に、昨年より3年生を対象に行っており、今回は2回目となります。授業は半日をかけて、①腹腔鏡下の縫合実習、②Johns Hopkins大学の手術講義、③シミュレーションセンターオリエンテーション、の3部構成で行いましたので、その様子を紹介いたします。

 

①腹腔鏡下での縫合結紮実習(北11階臨床医学実習室)

シミュレーションセンターのセンター長で上部消化管外科(消化器・低侵襲外科)教授の福永哲先生より、「今日は腹腔鏡下での縫合結紮手技をやってもらいますが、どの外科縫合にも応用できるため、ぜひ習得して帰ってほしい。」とのお話があり、実習が開始。はじめに手技の解説を受け、個々に練習に取り組みます。

福永センター長による概要と手技の解説がありました。

 

消化器・低侵襲外科の先生方によるご指導の様子。針を適切な向きで持つことから難航する学生さんにも、細やかで熱意あるご指導がされていました。

 

学生は一人10分ずつ、男結びの習得に励みました。初めての腹腔鏡手技ですが、1針を結紮できた時の達成感に良い笑顔が見られました。

 

指導のサポートとしてジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社よりご協力をいただきました。

 

 

②ジョンズ・ホプキンス大学オンライン講義(北10階教室)

順天堂大学はジョンズホプキンス大学と大学間での交流があり、外科分野の授業においても積極的にオンライン講義を取り入れています。今回は消化器外科の授業として、ジョンズ・ホプキンス大学胸部外科教授のMalcolm Brock先生、Errol Bush先生による肺移植のご講義をいただきました。はじめに上部消化管外科(消化器・低侵襲外科)の折田創先生より、シミュレーションセンター・オリエンテーションの共催を受けて、シミュレーションの重要性についてお話がありました。「学生時代からどのような意識をもってトレーニングに取り組むかが大事。今日体験したこと(縫合実習など)を今後シミュレーションセンターに行ってどんどんトレーニングしてください。」とのこと。

その後の講義では、前回のオンライン講義同様、肺移植・肝移植の日米での症例数の違いや灌流システムについての解説のほか、Errol先生はメリーランド州で初めてCOVID-19の患者さんの肺移植をされていらっしゃり、今回はそのご経験をVTRを交えてご講義いただきました。

 

 

③シミュレーションセンターオリエンテーション(南11階シミュレーションセンター)

シミュレーションセンターは授業以外でも、医学部1年生から個人がトレーニングに利用できる施設であること、医師になってからもスキルアップトレーニングやセミナー開催などで活用できる施設であること等を、上部消化管外科(消化器・低侵襲外科)の山内卓先生よりご紹介いただきました。その後、グループに分かれ、5種類のシミュレーションをローテーションで体験してもらいました。

山内先生より、センターの利用方法と体験機器の紹介をいただきました。

 

内視鏡シミュレーターで上部消化管の検査シミュレーションを行いました。胃液のサクションも行えるので臨場感があり、学生は興味深く取り組んでいました。指導のサポートとして、ガデリウス・メディカル株式会社よりご協力をいただきました。

 

VRラパロシミュレーターでは、腹腔鏡下虫垂切除術の手術シミュレーションを行いました。初めてのラパロ体験のため、術者は片手ずつ器具操作をしています。指導のサポートとして株式会社MedVision にご協力いただきました。

 

救急蘇生シミュレーターでは、適切な胸骨圧迫の深さや適切な換気量が評価できる機能を使い、CPRを中心とした体験を行いました。急変のシミュレーションでは、心停止から処置をした結果、バイタルが戻ると歓声が上がっていました。

 

SASUKEでは、腹腔鏡下で鉗子トレーニングを行いました。楽しいだけでなく、相当に難易度も高いので、熱中する学生さんも見られました。

 

手洗いチェッカーでは、手指消毒後に手指に残留する汚れをチェック。手洗いに対する意識を高めることができました。