3年生を対象にシミュレーションセンターオリエンテーションを行いました
9月5日(月)、医学部3年生を対象にシミュレーションセンターオリエンテーションが行われました。上部消化管外科学講座の授業にタイアップしており、3年生全員が半日にわたり様々な外科手技やシミュレーター体験を行います。このオリエンテーションは、当学の学生は学年を問わず当センターを利用できること、センターではどのようなトレーニングができるのか、どのように利用すればいいのか、等を低学年のうちから知ることで、その後の学生生活の中で有効活用してもらうことを目的としています。
3回目の開催となる今年度も、①腹腔鏡下の縫合実習、②Johns Hopkins大学の手術講義、③シミュレーションセンターオリエンテーション、の3部構成で行いました。
①腹腔鏡下の縫合実習
シミュレーションセンター長で上部消化管外科の福永教授、また同講座の峯教授より、基本から鏡視下縫合の解説を受け、実習開始。初めて腹腔鏡の器具を扱う学生さんたちにとって、モニターを見ながら適切な角度で針を持つことは相当に難しく、班全員でアドバイスを送りながら取り組んでいました。一針できると歓声が上がっていたのが印象的でしたが、とてもためになった実習だったとの感想が多く、習得の達成感があったようでした。
福永センター長の挨拶でスタート はじめに福永教授、峯教授より縫合の解説があります。
上部消化管外科の医師による熱心なご指導。実際に手術でされている手技のこつもご教示いただいていました。
今年もジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社エチコン事業部様に指導サポートのご協力をいただきました。
学生同士、助言を送り合って手技に取り組んでいました。
②Johns Hopkins大学の手術講義
順天堂大学はジョンズホプキンス大学と大学間での交流があり、外科分野の授業においても積極的にオンライン講義を取り入れています。ジョンズ・ホプキンス大学胸部外科教授のErrol Bush先生による肺移植のご講義をいただきました。昨年のオンライン講義同様、肺移植・肝移植の日米での症例数の違いや灌流システムについての解説のほか、Errol先生はメリーランド州で初めてCOVID-19の患者さんの肺移植をされていらっしゃり、今回もそのご経験をVTRを交えてご講義いただきました。
③シミュレーションセンターオリエンテーション
上部消化管外科の山内先生より当センターの概要と利用方法をご紹介をいただき、シミュレーションセンターがどんな所かを理解したのち、シミュレーターを体験。今年度もVR機器を中心に、VR腹腔鏡の手術体験、VR内視鏡の検査体験、救急蘇生体験の3種を行いました。リアルな手技体験ができるため、「おもしろい」「またトレーニングしに来たい」との感想が多く出ていました。
山内先生によるシミュレーションセンターの利用方法の説明
VR腹腔鏡シミュレーションの様子。小腸イレウスの癒着を剥離する手術手技を体験しました。
手術シミュレーションの指導は株式会社MedVision様にご協力をいただきました。
上部内視鏡検査シミュレーションの様子。那須先生の内視鏡カメラの解説とデモンストレーションを見てからいよいよ体験開始です。
スタッフ吉野から、シミュレーター操作のこつをアドバイス。
救急蘇生体験。蘇生のアルゴリズムを確認した後、CPRと除細動を体験しました。
胸骨圧迫の深さや換気量がモニターに表示されるようになっているシミュレーターなので、学生たちは正確な数値を目指してCPRに取り組みます。学生さんたちは「5センチの深さまで押すことが意外にも難しい」とのこと。ぜひまたトレーニングしにいらっしゃってください。
除細動器を使用して実際に電気ショックを掛けることも体験しました。
鏡視下鉗子トレーニングSASUKEは婦人科が考案しました。ゲーム性の高いので楽しんで鉗子トレーニングを行うことができます。
今回ご紹介したシミュレーター以外にもたくさんのトレーニング機器をご利用いただくことができます。ご希望の方には機器の操作方法をご案内いたしますので、お気軽にスタッフまでお声がけください。ご利用をお待ちしております。
お問合せ:シミュレーションセンター ✉jmtsc@juntendo.ac.jp ℡03-5802-1742(直通)
開室時間:平日 9:00 – 21:00(初めてご利用の方は17時までにご来室ください。)