ESDトレーニングをシミュレーションセンターで行っています
先月より、上部消化管におけるESDトレーニングをシミュレーションセンターにて行っています。
消化器内科学講座より、ぜひ若手医師、そしてサポートをするコメディカルの技師さんたちの手技の向上や介助の理解のために導入希望があり、配備されました。もちろん内視鏡室でシミュレーションを行っても良いのですが、多職種・複数科でESDトレーニングが自由に行えるよう、消化器内科と当センター、また業者様の力もお借りしながら、内視鏡室からシミュレーション用にトランスを運び、高周波装置を用意して、内視鏡室さながらのトレーニングが可能な環境を当センターに整えた、という経緯です。
使用するのは、ESDトレーナーのG-Masterです。この機器は模擬粘膜をシミュレーターに装着し、内視鏡のエネルギーデバイスで一連の手術トレーニングができるというものです。
粘膜を装着する角度や食道の長さ・角度を調整することによって、11種類の胃の部位を想定してトレーニングすることができます。また、専用の局注液を注入させたり、高周波ナイフで切開や剥離もでき、臨床に近いトレーニングが可能です。
これまでに消化器内科の医師と臨床工学室のスタッフが一緒にトレーニングされていましたが、先週は臨床工学技士さんのみで利用されました。介助の際に少しでも先生たちが大変だと思う部分をわかっておきたい、どのようにデバイスを挿入したら先生方がやりやすいのかをわかっておきたい、など介助の技術力を上げるためのトレーニングでした。
トレーニングに参加した技師の皆さんは「実際に操作するととても難しく、医師の先生方のすごさがわかる」、「実際には(手術が)できないが、こうしてやってみると手術手技はすごく楽しい」と長時間集中してトレーニングされ、助言し合ったり、よりよい手技の方法を検討し合ったりしながら、励んでいました。
臨床工学技士の皆さんのトレーニングの様子