戻る

第10回医療体験セミナーを開催いたしました

6月17日(土)に第10回順天堂大学医療体験セミナーを開催いたしました。コロナ禍後、約2年半ぶりの開催となった今回は、高校生20名を対象に10種類の医療体験を行いました。5グループに分かれ、当学学生の引率の下、各ブースを体験してもらいます。参加者の高校生には順天堂医院の白衣を着て体験いただきました。セミナー中は順天堂医院の医師です!

 

開会式

福永哲センター長から開会の言葉と北出真理副センター長からご挨拶をいただきました。

 

 

■SASUKE(腹腔鏡鉗子トレーニング)

4種類のトレーニングゲームをタイムトライアルで行い、制限時間内でのスコアを競います。ゲーム感覚で行えるトレーニングですが鏡視下での鉗子操作に難渋することも。できたときの達成感がトレーニングの楽しさに繋がるので、臨床医も日常的に行っています。

 

 

■救急蘇生/気管挿管

心停止した時の蘇生処置として、胸骨圧迫と電気的除細動(電気ショック)を行いました。胸骨圧迫は1分間に100~120回の速さで、胸を5~6㎝の深さまで押すことが求められますが、思った以上に力を掛けないと5㎝の深さまで到達しないことや、30回圧迫し続けることが体力的に大変だということを実感しているようでした。圧迫の正確性を判定してくれるシミュレーターがあり、高スコアを目指して頑張っていました。

 

■点滴

今回唯一針を使った体験でしたが、高校生にとっても目にすることがあるため、臨場感があったようです。針を刺すという体験できて実際の医療現場にいるようだったとの感想も伺えました。

 

 

■電気メス体験

今回もコヴィディエンジャパン㈱の賛助の下、電気メスを使用し、コンニャクでできた模擬臓器(KOOBUKI Medical㈱)から模擬腫瘍を摘出する手術手技を体験してもらいました。術者(電気メスを握っている人)が摘出しやすいようにが助手が組織をつかんで引っ張るのですが、そこが実際にチームで手術しているようだったそうで大変好評でした。

 

■産科分娩シミュレーション

胎児を取り出すだけでなく、胎児がどのように旋回して子宮から出てくるかについても、自分の握りこぶしを赤ちゃんの頭に見立て、お母さんのお腹の中で旋回させてシミュレーションします。その後、自然分娩、鉗子を使った分娩の2種類を全員が体験しました。

 

■VRシミュレーション(ロボット支援手術ダヴィンチ、血管内治療、内視鏡検査、腹腔鏡手術)

当センターは数種類のVRシミュレーターを所有していますが、今回は4種類を体験してもらいました。どのシミュレーションもリアルな手術や検査ができ、例えば今回体験いただいた腹腔鏡シミュレーションでは胆嚢摘出術を行いましたが、切断部位を誤ると、総胆管から胆汁が漏れたり、胆嚢動脈で大量出血が起きたりします。このブースでは、手術や検査が楽しいと感じてもらえればうれしいです。

 

 

 

チューターの大学生と合間に大学生活や受験勉強の方法などの話をして歓談する場面も。

 

閉会式

表彰式は、SASUKE(4種類の手技の総得点)の上位スコア3名と心肺蘇生(今回は胸骨圧迫の深さや解除、速度の評価)の高スコア者3名に賞品が贈られました。SASUKEの中で「貯金箱にお金を入れる」手技があり、貯金箱に入れた金額が多かった人には特別賞も贈られました。腹腔鏡の鉗子で3分間に2万円分のお札や硬貨を入れたとか。鉗子操作が素晴らしいですね。

SASUKE、心肺蘇生の上位者の発表と表彰

 

参加者一人一人へ、センター長の福永教授より受講認定証が手渡され、お一人ずつ参加した感想を伺いました。

 

各グループのチューター(順天堂学生)からも感想や参加者への励ましの言葉をもらいました。

 

 

 

ご参加いただきありがとうございました!今回の医療体験で医療に少しでも関心をもっていただけましたら幸いです。

 

ご協力ありがとうございました

福永哲先生、折田創先生、渡辺武大先生(上部消化管外科)、北出真理先生(産婦人科)、伊藤智彰先生、村井勇太先生(順天堂静岡病院外科)、丸山洋二郎先生(順天堂練馬病院産婦人科)

山本育子さん、青木朋子さん(看護部看護教育課)、福留由布さん(看護部小児病棟)、高橋友子さん(シミュレーションセンター蘇生)

賛助:コヴィディエンジャパン株式会社、株式会社MedVision

順天堂医学部:j-Meg(旧学生医学研究会) 陳穎妍さん、播磨拓紀さん、岡田奈津美さん、永堀健太さん、福田幸純さん、石井菜々子さん